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花の印象

2016/05/18 17:14


7月1日から7日までの渋谷Bunkamuraでの展示も迫ってきました。

6月には、数冊の雑誌にも関係記事を掲載していただけることになって、各社、また作品を持ってくださっているお客様にはお世話になりました。

たまたま取材いただいた日に、ある先生との出会いを記者のかたに話していましたのですが、その日に外出先で急逝なさったのを翌日知らされました。

先生は私の作品をお求めになっても、親しいかたに配られお手元にはなかったので、いつか先生にお似合いの花を彫ってお使いいただきたいと思いながらも間に合いませんでした。



花の印象は、年月と共に変わるようで庭に咲く蘭は親しみやすいおとなしい印象でしたが、一昨年から何種類かの和蘭を改めて描いていたら、強くてしなやかでとても惹かれました。

年末には幾つか彫り、ギャラリーニイクでご覧いただけました。

花も人も、自分の経てきた月日で印象は変わります。

去年のニイクで並べたのより、また少し強い印象になりました。

今日仕上がったこの器、先生の印象かしら?と見つめましたが、少し違うようです。



器は使ってくださる人を思いながら作ります。

その方がたも「今まで目に入らなかった色や花も気になります」
と、おっしゃいます。

わたしもお客様の印象を花に見ることがよくあります。

いつも家族への贈り物をまず先に決める方は優しい母子草を背景に見ていたり、
松虫草のようなエレガントな方だなぁとか、タンポポのような・・とか・・でも、その印象もやはり変わっていきます。

昔は苦手だった花も年をとるにつれ、好きになるし、、
好きな花はちがう魅力にもっと気がつくし。



ガラスの中に絵があり、ガラスの中の絵に思い出を重ねたり、空想を広げて憩っていただけたら、器を作る幸せがあります。

あと一か月半、まだまだ準備ができませんが、頑張ります。
DMができましたので発送準備もいたします・・指がクニャクニャになってきているので、乱筆お許しくださいませ。





草花と天使と・・白金台

2016/02/15 20:31

天使のランプ

二日間の小さな個展は、昨日無事に終了いたしました。

あいにくの荒天で蒸し暑い中、たくさんの方にお越しいただき
励ましメールもいただいて本当にありがたいです。ありがとうございました。

今回は珈琲を試飲いただきながら、いつもよりゆっくりお過ごしいただけて、
自家焙煎珈琲をお世話くださった月と6ペンスさんにも感謝いたします。



耐熱でない私のガラスに温かいコーヒーを淹れるコツ、
蜂蜜をいれた味や、珈琲の豆や用具の選び方などもお話いただき、皆さんに喜んでいただきました。



年末ニイクではご希望が多くて、お待たせしていた桜のグラスやランプも一月に型からだしてもらって、彫るばかりにして備えました。
桜は一年を通して愛される日本の花。今回はニイクのキリリとした花姿とは、少しふっくら感を増した愛らしい桜を彫りました。



今後は今回の個展で、ヒントをいただいた葉を主役にした絵や試してみたい花たちに挑戦したり、
多層な吹きガラスをさらに彫ったり、
私の考える天使を描いて
7月1日からの渋谷Bunkamuraの個展に備えます。

今回もいつもながら、暖かな会になりました。
協力してくださった友人、カメラマンさんたちにも改めてお礼申し上げます。



*オーダーはいつも通り六月半ばまで承っておりますので、よろしくお願いいたします。

*今回の個展で夕べから追加をいただいた作品はそれまでのオーダーのものと合わせて来週以降に発送いたします。

また今回のオーダーのものはできるだけ早く3月初め頃までにはどれもお納めできるよう制作いたしますので、しばらくお待ちください。

大切な年になりました ~2015年

2015/12/31 19:06
2015年も三時間ほどを残すのみ

静かな大晦日を過ごしています



今年も 皆さんのおかげで制作に打ち込めました。このことに心から感謝です。
ありがとうございました。


ブーケは二年目に・・


ふだんの会話やなにげない日常のお写真からたくさんの励ましや 制作のヒントをいただいています。

また個展のたびに、お忙しい皆さん、また遠方の方々にもお越しいただき、
お祝いメールやお花や差し入れまで頂戴して、本当にお気持ちありがとうございました。大切にいたします。

夏の軽井沢では、みすずかる樂人協會の皆様には素晴らしい音楽と朗読の贈り物をいただいて、ありがとうございました。


8月軽井沢恵みシャレー

今年は五月から始まり4回の個展を開けました。各ギャラリーの皆様にもお世話になりました。


5月つかもと作家館

今年は、昨年に引き続き 詩文と草花の関係を考えた絵を彫ることに挑戦していました。

上のランプは、ユゴーの 五月の庭 をイメージしたアイリス、オダマキ、つる薔薇を・・

そして、空想世界も
ますます登場人物が増えてきました



猫好きな友人知人のおかげで、少しずつ猫さんも増えてきました。

山を歩く人や人魚の住む海の風景も・・




そして、版画など平面作品も発表して二年目にはいりました。


10月版画展 貝の小鳥で
禍福はあざなえる縄のごとし といいますが、今年はそれを実感できました

二年続いて親しい方や尊敬する人を見送り悲しくしているときに
作品について中傷され、本当に傷つきましたが、私の作品にその方々には見えにくい個性しかないからいわれやすいのかな?と思い直し、
ガラスの器は使う方に気持ちを合わせて制作しますが、

平面に私の心の情景をこめ、詞も添えて発表しました。

そう思いながら、制作に暗い影をさされなかったのは、作品について励ましてくださった皆さんや、厳しく指導してくれた友人たちのおかげです。

そして、思いがけずたくさんの方に共感していただき、今年発表した全てが日本のあちこちに旅立ちました。



絵を描いて彫ることに自信を持てたし、
長く曲がった道を歩いてきて時に我ながらダメさにうんざりする私なのに、
心の芯をうけいれていただけたことが、本当にうれしく、自信につながりました。



だから、傷つきましたが、この小さな自信を持てたのは皆さん、友人、そして中傷する方々のおかげでもあります。

本当に禍福はあざなえる縄のごとしでした。

病気も、過去のことごとの全てが、今の作品に役にたっています。

いつか誤解したい気持ちの方々にもわかっていただけるよう願っています。

今年おきた全ての出来事に


いつも慰めてくれる夕景

みんなとの会話に


今年の最後の個展ニイク


楽しかった旅に


8月 安曇野への旅

集まりに感謝です。


12月 富弘美術館のみんなとの忘年会

いつまでも見ていてあきない、静かで穏やかな暖かい作品を目標に来年も頑張ります。



どんな時も、幸せは自分の中にあることを忘れずに、穏やかに制作に集中できるよう努めますのでよろしくお願いいたします。

皆さんの来年のお幸せをお祈りいたします。
良いお年をお迎えください。



ぶんたもよろしく・・

月光を浴びて 9月を思う

2015/09/30 17:14


たくさんの人が見上げた9月の満月

10月10日から11月3日までの版画小品展のタイトルは、はからずも「月は見ていた」です。

春のころ、友人から勧められてアンデルセン童話を読み直しているうちに、
月光を浴びるといつも受ける感覚を 一群の平面にしたいと思い、今日まで版画に彫り手彩色した作品のなかから10点を選び、目白 貝の小鳥さんでご覧いただけるように準備しました。
明日から額をつけられるところまで来ました。


月は3才の私も大人になった私も、戦場も子供が安らかに眠る家の屋根も
あまねく照らしているのだということを改めて気づくと、不思議な畏れにも似た感覚に包まれます。

時間や国を軽々と越えてしまう月の光
昔々から人をひきつけてやみません


「慈しみ
天使は私たち一人ひとりの中にいる」

月は、悲しみをなだめてくれるような そして心の中にある善きもの・清浄なものをひきだしてくれるような気がします。

月に照らされて静かに自分の中に沈潜していくと、ダメダメな私にもまだあるそんなところが、私自身を包んでくれるまるで天使の羽のような・・そんな気がするのです。




今月は、まるで小学生のいじめのように私本人には黙ったまま 私の周囲の人に中傷メールがしつように流されていて、その方が知人であるだけに胃潰瘍になるほど傷つきました。
仕事としては法に相談しましたが、できたら お気持ちが直ってご自身も楽になれますようにとお祈りするだけです。

さらに同時期に尊敬する作家さんが亡くなってしまい、昨年同じ時期に亡くした仲間のこともしきりに思い出されて、 はかなさがしみじみ辛かったです。



でも、苦しいこの9月のおかげで、皆さんから励まされて、今更ながら暖かい友人知人に恵まれたことをありがたいと思えましたし、
作家というのは幸せだともより強く思えました。

肉体がなくなっても作品に思いは残ります。たくさんの作品を残された彼女の美しい精神は私の手元にもずっとあります。

そして、指が曲がったり、肘がすりむけても 制作中は幸せになれます。
ガラスを彫り、使ってくださる人に喜んでいただく前から自分がまず幸せになっています。
今回のような平面作品は、自分との対話だからさらに厳しい面があるけれど、やはり制作中の幸福感があるのです。


今回の作品には、制作中の私のつぶやきもタイトルと一緒に置きます。


「お姫さま
おばあさんになった今も
心の中には
小さなお姫さまが住んでいます
たぶんどんな女性の心の中にも
お姫さまは住んでいます」

どうぞご高覧くださいませ。


明日からは新しい月!

良いことがたくさんあるはず。

皆さんにもいろいろ波立つことがあると思います。
良いことが待っていてくれる!と思うと、良いことを引き寄せられるとか。

元気をだして、共に 気持ちは穏やかに10月を過ごせますように。
お祈りしています。



心に残る日 

2015/09/03 06:35
赤城コスモス

今月になってまだ数日というのに、
とても尊敬していて 時々短い言葉をいただくと赤面するほど嬉しかった方が亡くなられたと知らせをいただきました。
それをうかがってからは親しい人との電話以外は沈黙の祈りをしていました。

工房の壁には、友人の作家の絵や昔描いた懐かしい古いガラス絵、メゾチント、ルーシー・リーの写真など好きなものをかけて、時々仕事の手を休めて見ています。
それらは、おりおりに励ましや慰めをくれたり、制作のヒントも与えてくれる大切なものです。
その方もそういう絵を描かれるお一人でした。
そして、私と同じく病気と闘っていた方でした。

その方の画面は一見 優しく夢のような色彩だけれど、その下にはがっしりした骨太の骨格が見えてくる、豊かな画力をお持ちのかたで、どれだけ描いてその力をつけられたのだろうと尊敬のため息をつかせてくれました。

たくさんの人がその死を悼んでいます。
軽井沢の個展にだした天使を一言ほめてくれたのが最後にいただいた言葉になってしまいました。

ご家族や親しい方のお嘆きを思うと おかけする言葉がありません。
でも 彼女の残した素晴らしい強い作品は私達の手元にずっと残ります。
制作者の魂は作品にも宿るのですから、それを慰めにしたいです。
ただのファンの私があまりに長く嘆くのは僭越なように感じます。
いつも友人知人の死を知ると、嘆きはご家族と本当に親しい方々のものだと・・

そして、偶然 同日の夜、わたしは拙作について、あまりに心ない言葉をかけられました。
私からするといいがかりに聞こえましたが、
そんな言葉が出てくるのは、わたしの作品にまだまだ力がないからです。

亡くなられた彼女の作品も なんとなく見るだけの方には フワフワした優しい絵という印象で終わるのでしょう。
時々そっくり真似をしたような絵をみるのは、一見楽々と描いているように見えるからでしょう。
でも よく見れば、その下には若い頃から学んで身につけた構成力と 長く積み重ねた修練からでる凛とした強さがあります。
けして一朝一夕に真似できるものではないね、、と仲間達と話がでて最後は言葉もなく見ていたこともありました。

わたしも 同じモチーフを描いたら真似だといわれないように
よく見て下さる方々にはどんなモチーフを選んでも私の世界だと理解していただけるよう、
しっかり稽古を重ねていけば
そんな心ない言葉を聞かなくてすむような一人前の制作者になれると 希望を持っています。

尊敬する彼女の魂が お体を離れたことを知り、その作品を改めて思い出した日に
制作の根底を疑われるような言葉をきいたのも
私を叱咤してくれる偶然の重なりです。
忘れがたい日に 更になりました。
最後まで彼女には感謝です。

彫りも版画もかなり体を使う仕事です。
年齢を思うと、あとどれくらい作れるだろうと昨年あたりからヒシヒシと感じているのです。

彼女も もっともっと描きたかったでしょう。

病があって養生しつつでも、今は元気に制作できるのですから、
一つひとつの作品に今まで以上に気持ちをこめて
こんな年齢になっている私の作品を楽しみにしてくだっているみんなの期待にこたえられるよう
誠実に作らなくては と改めて思いました。

本当にもっともっと制作されたり ご家族やご友人と楽しく過ごしたかったでしょう
残念でなりません
お体の苦しみから解放された尊敬する彼女を
あと一日、今日も仕事をしながらも静かに思っていたいです。

濃紺の空に光が差し始め、黒い影だった林の緑色もみえてきました
少し前にふりだした雨も今はやみ、小鳥がさえずっています
亡くなった人もいるのに、当たり前だけれど自然は何もかわりません

まだ辛くて彼女の名前を書くことができませんが、
追悼と感謝を記します。

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