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心に残る日 

2015/09/03 06:35
赤城コスモス

今月になってまだ数日というのに、
とても尊敬していて 時々短い言葉をいただくと赤面するほど嬉しかった方が亡くなられたと知らせをいただきました。
それをうかがってからは親しい人との電話以外は沈黙の祈りをしていました。

工房の壁には、友人の作家の絵や昔描いた懐かしい古いガラス絵、メゾチント、ルーシー・リーの写真など好きなものをかけて、時々仕事の手を休めて見ています。
それらは、おりおりに励ましや慰めをくれたり、制作のヒントも与えてくれる大切なものです。
その方もそういう絵を描かれるお一人でした。
そして、私と同じく病気と闘っていた方でした。

その方の画面は一見 優しく夢のような色彩だけれど、その下にはがっしりした骨太の骨格が見えてくる、豊かな画力をお持ちのかたで、どれだけ描いてその力をつけられたのだろうと尊敬のため息をつかせてくれました。

たくさんの人がその死を悼んでいます。
軽井沢の個展にだした天使を一言ほめてくれたのが最後にいただいた言葉になってしまいました。

ご家族や親しい方のお嘆きを思うと おかけする言葉がありません。
でも 彼女の残した素晴らしい強い作品は私達の手元にずっと残ります。
制作者の魂は作品にも宿るのですから、それを慰めにしたいです。
ただのファンの私があまりに長く嘆くのは僭越なように感じます。
いつも友人知人の死を知ると、嘆きはご家族と本当に親しい方々のものだと・・

そして、偶然 同日の夜、わたしは拙作について、あまりに心ない言葉をかけられました。
私からするといいがかりに聞こえましたが、
そんな言葉が出てくるのは、わたしの作品にまだまだ力がないからです。

亡くなられた彼女の作品も なんとなく見るだけの方には フワフワした優しい絵という印象で終わるのでしょう。
時々そっくり真似をしたような絵をみるのは、一見楽々と描いているように見えるからでしょう。
でも よく見れば、その下には若い頃から学んで身につけた構成力と 長く積み重ねた修練からでる凛とした強さがあります。
けして一朝一夕に真似できるものではないね、、と仲間達と話がでて最後は言葉もなく見ていたこともありました。

わたしも 同じモチーフを描いたら真似だといわれないように
よく見て下さる方々にはどんなモチーフを選んでも私の世界だと理解していただけるよう、
しっかり稽古を重ねていけば
そんな心ない言葉を聞かなくてすむような一人前の制作者になれると 希望を持っています。

尊敬する彼女の魂が お体を離れたことを知り、その作品を改めて思い出した日に
制作の根底を疑われるような言葉をきいたのも
私を叱咤してくれる偶然の重なりです。
忘れがたい日に 更になりました。
最後まで彼女には感謝です。

彫りも版画もかなり体を使う仕事です。
年齢を思うと、あとどれくらい作れるだろうと昨年あたりからヒシヒシと感じているのです。

彼女も もっともっと描きたかったでしょう。

病があって養生しつつでも、今は元気に制作できるのですから、
一つひとつの作品に今まで以上に気持ちをこめて
こんな年齢になっている私の作品を楽しみにしてくだっているみんなの期待にこたえられるよう
誠実に作らなくては と改めて思いました。

本当にもっともっと制作されたり ご家族やご友人と楽しく過ごしたかったでしょう
残念でなりません
お体の苦しみから解放された尊敬する彼女を
あと一日、今日も仕事をしながらも静かに思っていたいです。

濃紺の空に光が差し始め、黒い影だった林の緑色もみえてきました
少し前にふりだした雨も今はやみ、小鳥がさえずっています
亡くなった人もいるのに、当たり前だけれど自然は何もかわりません

まだ辛くて彼女の名前を書くことができませんが、
追悼と感謝を記します。

PC239424.jpg




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